東京事務所

移転連載コラム

Vol.

03

社内コンペ#番外編 受賞作品紹介

2023.10.17

コラム

今回はコラムVo.02「始まりは、熱い社内コンペから」で受賞した熱い作品たちを、審査員の方々による講評と共にご紹介します。

最優秀賞:J案(美土代クリエイティブ特区)

杉木 勇太 松原 輝 小林 寧々

最優秀となったJ 案は、まちや社会と関わり当社の「顔」となる1階に絞った提案であった。社会に対して私たちが果たせる役割とは何か、会社という枠組みを超えて成長していくには何が必要か、ということをストレートに強く訴えかけており、多くの審査員とアンケート回答者の支持を得た。J案以外にも1階における地域とのかかわり方に絞って提案したものが数件あり、いずれも個性的で魅力的なアイデアで好評だったが、J案が地域性の理解と働き方についてのメッセージ性において最も優れていると評価した。今後現実の改修計画として収れんさせていく中で、現実的に必要な機能と競合することが予想されるが、提案者の柔軟性や協調性の高さがプレゼンテーションから感じられたため、この提案は十分に実現可能であろう、むしろ実現させるべきという期待も込めて最優秀案とした。

優秀賞:I 案(Link Rink)

棈木 賢一 中村 敏子 中村 仁 小池 里奈 櫻井 香織 賈 亦楊 金 和幸 川口 悟史 志摩 輝治 細川 京子 石嵜亘 佐野 哲也 安 じゅんそく

優秀となったI案は、現実の組織構成や働き方を踏まえたこれからのオフィス空間を「LINK」と「RINK」をキーワードにバランスよく具体的に提案しており、完成度と信頼性の高さが多くの支持を得た。WELL認証や神田祭の神輿ルート、構造的な現実性にも言及されており、その多様な視点ときめ細やかな配慮が高く評価された。
また、千代田区のまちづくりに関する施策も考慮されており、まちの「回遊性」や「賑わい連続性」を向上させることが1階に求められる機能である点を客観的にも述べているなど、説得力のある提案であることが評価され優秀案とした。


中村政人賞:E案(CONNECT×SESSION)

赤川 貴世友 清水 香澄 杉江 順哉 杉木 勇太 幡宮 祥平 平柳 伸樹 松原 輝 森 翔馬 山岸 隆

セッションとコネクションという2つのキーワードと、音楽になぞらえたストーリーにより、これからの働き方とその空間の在り方を魅力的に表現していた。同時に、敢えて3 階に受付や来客機能を配置しているなど、周到に練られた計画を洗練された紙面で表現しており高評価だったが、神田美土代町という地域性にもう少し踏み込んだ提案が欲しいところであった。


宮入小夜子賞:D案(C+FAB WORK HOME)

高木 碧 加藤 駿一

20xx 年の働く環境を、自分の未来と重ね合わせた秀逸なプレゼンテーションが高い評価を得た。2階・3階のオフィス空間に特化した提案で、特に20XX 年のオフィスの在り方が好評を博した。段階的に変えていこうという現実的な提案が消極的とも捉えられ評価が分かれたが、説得力のある美しい模型に感嘆の声が上がっていた。


中條あや子賞:N案(THE CITYSCAPE)

小田 将司

1:1 スタジオや滑り台、グリーンの貸出といった、新しく魅力的な機能が散りばめられており、これからのオフィスの「リアルに行くべき理由」についての議論が盛り上がる提案であった。それらの魅力的な機能が高評価を得た一方で、部署配置などオフィス空間の計画としてはやや現実的すぎた内容であった点で評価が分かれた。


井上孝成賞:R案(「 +TOWN」)

浪川 稜馬 上間 鉄平 長谷川 大矩 井上 洋輔

オフィス空間を「まち」として捉えた案はいくつかあったが、点在する吹抜けと回遊動線、可変性に富むBuild のランダムな配置がレゴブロックを連想させ、案の楽しさと魅力で高い評価を得た。Build そのものについて可変性に疑問の声があったが、建築的要素の見える化などの随所の設えが共感を得ていた。


山浦晋弘賞:M案(YASUI GROUND)

米本 一絵 江口 春花 奥田 理恵子 古賀 愛乃

提案書とプレゼンの両方において、移転後のオフィスの快適さが伝わる好感度の高い提案であった。オフィス空間を「大地」に見立て、一人ひとりが成長していくというストーリーは共感を得、評価も高かったが、POT、YARD の魅力とあわせてそれらをつなぐKOMICHI の機能がもっとアピールされてもよかったという意見があった。


総評
20 件の提案はどれも「人やまちを元気にする」ためのアイデアと熱意が込められた素晴らしいものでした。提案の多くにおいて、合理性や効率一辺倒ではない創造的で持続可能な働き方が指向されており、「人やまちを元気にする」という当社のコーポレートメッセージが改めて共有され、また一歩実現に近づいたように感じた。

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